ロイヤルカナン猫用ユリナリーの違いは？尿路結石の対策フードは7種類でどう違う？

下部尿路疾患の猫用フードはたくさんあって、どれがいいか分からないですよね。特にロイヤルカナンのユリナリーは種類も多く名前も似ているので分かりにくいです。

私の飼っている猫（マンチカン・ねねちゃん）は尿路結石の闘病中です。7歳以上の高齢猫が食べる『ユリナリーS/Oエイジング7＋ ＋CLT』以外はすべて試しましたので、食べさせてみた感想とユリナリー製品の違いをまとめました。

これらについてさらに詳しく書いていきますね。

ドライフードの療法食を食べないうちの猫が食べたオルファクトリーはこちら

ロイヤルカナンの猫用ユリナリーの違いは5つ

ロイヤルカナンのユリナリーを検索すると、楽天市場では次の7つの商品が出てきます。

上記7つのユリナリー製品は、

という違いがあります。

①総合栄養食か食事療法食か

ユリナリー製品7つのうち、ユリナリーケアは総合栄養食でユリナリーS/Oシリーズは食事療法食です。

違いを簡単にまとめると

となります。

②お肉味かお魚味か

ユリナリー製品7つは、お肉かお魚味かの違いがあります。

製品名	味
ユリナリーケア	お肉
ユリナリーS/O	お肉
ユリナリーS/Oライト	お肉
ユリナリーS/Oオルファクトリー	お魚
ユリナリーS/Oオルファクトリーライト	お魚
ユリナリーS/O＋CLT	お肉
ユリナリーS/Oエイジング7＋ ＋CLT	お肉

お肉は、製品のほとんどが鶏や七面鳥を原料として使用しています。魚はロイヤルカナンに問い合わせたところ、特に種類は決まっておらず複数の魚肉を使っているという事でした。

③ドライフードのみかドライとウェット両方か

ユリナリー製品7つは、ドライフードのみを販売している製品とドライとウェット両方販売している製品に分かれます。

製品名	ウェット
ユリナリーケア	あり
ユリナリーS/O	あり
ユリナリーS/Oライト	あり
ユリナリーS/Oオルファクトリー	なし
ユリナリーS/Oオルファクトリーライト	なし
ユリナリーS/O＋CLT	なし
ユリナリーS/Oエイジング7＋ ＋CLT	あり

猫を飼っていると療法食のドライフードを食べなくなることは良くある事なので、ウェットフードがある方がいいですね。個人的にはオルファクトリーにウェットフードがあったらな、と思います。

ですが、尿路結石のフードの種類がこんなにもあることが本当にありがたいですね。

④適した年齢は7歳以下か7歳以上か

ユリナリー製品7つはどれも子猫には適していません。すべて成猫用フードですが、1歳以上7歳未満の猫用か７歳以上のシニアの猫用かの違いがあります。

ただし、ユリナリーS/Oにはパッケージに年齢の記載がないものがあります。

パッケージの記載

製品名	適した年齢
ユリナリーケア	生後12ヶ月以上
ユリナリーS/O	記載なし
ユリナリーS/Oライト	記載なし
ユリナリーS/Oオルファクトリー	記載なし
ユリナリーS/Oオルファクトリーライト	記載なし
ユリナリーS/O＋CLT	記載なし
ユリナリーS/Oエイジング7＋ ＋CLT	7歳以上の猫

子猫に食べさせるかどうか獣医師にゆだねているのか、もしくは子猫は尿疾患になることは少ない？のかもしれません。ただ、気になったので聞いてみました。

また、ユリナリーS/O製品シリーズは子猫だけでなく妊娠中や授乳期の猫にも必要な栄養素が不足する場合があるので、お勧めしないとの事。

上の表だけを見るとユリナリーS/O製品シリーズは全年齢の猫が対象になるように思いますが、獣医さんに聞いたところ心疾患や慢性腎不全などの猫に食べさせると良くないとの事でした。つまり高齢猫になると心疾患や腎臓病などのリスクが高くなるので、定期的に診察しながら様子を見て与えることが大切だそうです。

ユリナリー7つの製品の中では唯一『ユリナリーS/Oエイジング7＋ ＋CLT』がシニア猫用なので、高齢猫になったらこちらの方がいいかもしれないですね。

⑤ストレスに配慮しているかいないか

ロイヤルカナンによると、下部尿路疾患の50%以上はストレスが関係しているそうです。ユリナリー製品7つのうち、『ユリナリーS/O＋CLT』『ユリナリーS/Oエイジング7＋ ＋CLT』には猫のストレスに配慮した加水分解ミルクタンパク（加水分解アルファS1トリプシンカゼイン）とL-トリプトファンが配合されています。

私の猫も引っ越しで環境が変わり血尿になった時に『ユリナリーS/O＋CLT』にお世話になりました。ストレスへの効果は目には見えないのでよく分からなかったのですが、血尿は治りました。

以上がロイヤルカナンの猫用ユリナリーの5つの違いでした。次はユリナリーケアやユリナリーS/Oシリーズを愛猫に食べさせた感想と味や特徴の違いを詳しくまとめました。

ロイヤルカナンの猫用ユリナリー7つの商品の違い

ユリナリーケア

ユリナリーケアは健康な尿を維持する事を目的として作られたフードです。標準的なロイヤルカナン製品と比較してストルバイト結石の形成をより抑制し、尿路結石の形成を抑えます。

ユリナリーケアとユリナリーS/Oシリーズの違いは総合栄養食か食事療法食かという点です。ユリナリーケアは総合栄養食なので、こんな方に適しています。

私も愛猫に食べさせていたことがありますが、食いつきは普通に良かったです。今は残念ながらユリナリーS/Oでないと血尿が再発してしまうので食べさせていないですが、ユリナリーケアを食べさせて特に問題がなければこちらで十分です。

ユリナリーケアのメリットとしては同居の猫に食べさせても問題がない事と、価格が比較的安定しているところです。ユリナリーケアは総合栄養食ですが、ユリナリーS/Oなどの療法食を食べさせるとなると価格が高騰しがちで、品薄状態の時も多いです。

ドライフードとウェットフードがあります

ユリナリーS/O

ユリナリーS/Oは、猫の下部尿路疾患（膀胱炎、路尿路結石など）の治療と予防を目的とした食事療法食です。いわゆるストルバイト溶解食といえばユリナリーS/Oを思い浮かべる方が多いと思います。

こちらは、飼い主判断で与えるものではなくて獣医師の指導のもと与えるフードとなっています。私の猫も初めて血尿になった時に、診てもらった先生にユリナリーS/Oを勧められて与えるようになりました。

ユリナリーS/Oは食事療法食なので、こんな方に適しています。

こちらのノーマルなユリナリーS/Oの味は、鶏や七面鳥やダックが原料なのでお肉味と思っておけば良いです。ユリナリーS/Oはうちの猫に欠かせないフードなのですが、ドライフードは一時は食べていたものの途中からあまり食べなくなりました。現在はドライフードはユリナリーS/Oの別の味、オルファクトリー（お魚味）を食べさせています。

ユリナリーS/Oのウェットフードは美味しいようで食べてくれるんですが、形状がグレービー（粒状）で食べにくいようです。うちの猫は食べにくいと食べるのをやめてしまうので、木のスプーンですりつぶして与えています。

すりつぶすようにしたら、安定して食べるようになりました。カリカリは食べないんですが（笑）猫が食べにくそうにしている…という場合は試してみて下さい。

獣医さんに勧められる尿路結石の療法食といえばこちら

ユリナリーS/Oライト

ユリナリーS/Oライトは、ユリナリーS/Oのカロリーを約10％カットしたものになります。ユリナリーS/Oと同じく、猫の下部尿路疾患（膀胱炎、路尿路結石など）の治療と予防を目的とした食事療法食です。

ユリナリーS/Oライトは、こんな方に適しています。

うちの猫はユリナリーS/OとユリナリーS/Oライトのドライとウェットフードを試した事がありますが、ユリナリーS/Oの方が若干良く食べるかな？くらいで食いつきにはあまり差を感じませんでした。太っていないのでユリナリーS/O（ウェット）を食べさせていますが、品切れの際はユリナリーS/Oライトを購入しています。

完全に個人的な意見ですが、ユリナリーS/Oライトの方がカロリー制限されている分おいしくないと思います。が、そもそも療法食は普通の総合栄養食と比べるとリンやマグネシウムが制限されているため美味しくない（と獣医さんが言っていました）のは間違いないです。なので、ユリナリーS/Oのノーマルとライトはそこまで差がないだろうと思います。

ただ、美味しくないと思われるユリナリーS/Oですが、ノーマルもライトもウェットフードの方が断然よく食べますのでもし療法食を食べてくれないと悩む場合は、ぜひウェットフードも試してみて下さい。

※ユリナリーS/Oライトのパウチ（ウェット）は、ユリナリーS/Oウェットノーマルに比べて粒が大きめで固いです。2倍くらい固い気がします。なので、猫の消化の事を考えるとつぶしてあげた方がいいかもしれません。

食べるのが好きな猫にはライトがおすすめです

ユリナリーS/Oオルファクトリー

ユリナリーS/Oオルファクトリーは、ユリナリーS/Oの味違いになります。味が違うだけなのでユリナリーS/Oと同じで、猫の下部尿路疾患（膀胱炎、路尿路結石など）の治療と予防を目的とした食事療法食です。

どう味が変わるかというと、

という感じです。ロイヤルカナンに問い合わせると、お肉もお魚もそれぞれ複数のものを使っているとの事でした。

ユリナリーS/Oオルファクトリーは、こんな方に適しています。

うちの猫は色々試した結果尿路結石の療法食のドライフードでは、ユリナリーS/Oオルファクトリーしか食べません。（ストルバイトとシュウ酸カルシウム結晶の両方を予防できるフードの中で食べるのはオルファクトリーのみ）

ユリナリーS/Oオルファクトリーを試すまでは療法食のドライフードを食べなくて困っていたので、すごく助かっています。猫はもともと肉食と言われていますが、お魚も好きなんでしょうね。

残念ながらドライフードしかありませんが、尿路疾患の療法食のドライフードを探している方や猫が療法食を食べなくて困っている場合に1回試してみて下さい。

ちなみに食べなかったフードは健康な同居猫にあげていますが、療法食は栄養的にいうと猫に必要な栄養はすべて満たしている（ロイヤルカナンの解答）ので、余ったらどうしようという方は同居猫がいればあげてみて下さいね。

ユリナリーS/Oのノーマルを食べない猫でも食べてくれたオルファクトリー

ユリナリーS/Oオルファクトリーライト

ユリナリーS/Oオルファクトリーライトは、ユリナリーS/Oオルファクトリーのカロリーを約10％カットしたものになります。ユリナリーS/Oと同様に、猫の下部尿路疾患（膀胱炎、路尿路結石など）の治療と予防を目的とした食事療法食です。

味はユリナリーS/Oオルファクトリーと同じで、魚肉を原料としたお魚味になっています。

ユリナリーS/Oオルファクトリーライトは、こんな方に適しています。

ユリナリーS/OオルファクトリーライトはユリナリーS/Oのノーマルと比較すると、違いは『お魚味』である事、『カロリーが約10％オフ』、『ドライフードのみ』である事です。

オルファクトリーとオルファクトリーライトはカロリーが低い以外の違いは特にありません。猫に食べさせてみたのですが、食いつきは同じでした。うちの猫はやせ気味なのでオルファクトリーを与えていますが、カロリー制限したい場合にはオルファクトリーライトがおすすめです。

お魚が好き＆ダイエットしたい猫ちゃんにはこちら

ユリナリーS/O＋CLT

ユリナリーS/O＋CLTは、ストルバイトとシュウ酸カルシウム結晶の予防をしながら猫のストレスにも配慮した製品です。ユリナリーS/Oのノーマルと同じで下部尿路疾患の猫用の食事療法食となります。

猫のストレスを軽減する加水分解ミルクタンパク（加水分解アルファS1トリプシンカゼイン）とL-トリプトファンが配合されています。

そして、ユリナリーS/Oと比較するとカロリーが約10％カットされています。

ユリナリーS/O＋CLTは、こんな方に適しています。

ユリナリーS/O＋CLTは、うちの猫が引っ越しのストレスで血尿になってしまった時に食べさせていました。ストレスに効果があるのかは分かりませんでしたが、血尿は治りましたよ。

ユリナリーS/Oノーマルとの違いをまとめると、『ストレスに配慮している』、『カロリーが約10％オフ』、『ドライフードのみ』という点です。

そして、ユリナリーS/Oのノーマルと比べると粒が小さかった記憶があります。味のほうは特別よく食べるというわけでもなく、ユリナリーS/Oのノーマルを食べさせた時と同じような感じでした。（うちの猫は、オルファクトリー以外はあまり食べないです）

ちなみにロイヤルカナンの猫用フードは基本的に楽天が安いことが多いですが、この製品はベッツホームデリバリー（ロイヤルカナン公式）で買ったほうが安いです。ただし、獣医さんの紹介がないと買えないので、買いたい場合は動物病院で紹介してもらってください。（動物病院のQRコードが付いたチラシをもらえます）

ユリナリーS/O＋CLTはAmazonにはなく、楽天市場では公式サイトより2,000円ほど高く売られていましたよ。（執筆当時の情報です）

ユリナリーS/Oエイジング7＋ ＋CLT

ユリナリーS/Oエイジング7＋ ＋CLTは、ユリナリーS/O＋CLTの高齢猫向けのフードです。シニア猫のストルバイトとシュウ酸カルシウム結晶の予防をしながら、猫のストレスにも配慮しています。食事療法食なので、下部尿路疾患の猫に適しています。

ユリナリーS/Oエイジング7＋ ＋CLTは、こんな方に適しています。

こちらの製品は、ロイヤルカナンの尿路疾患の療法食の中では唯一の高齢の猫用フードです。ドライフードとウェットフード両方ある点がうれしいですね。

私の猫はまだ4歳なので試した事はありませんが、シニア猫になれば選択肢に入れたいです。ユリナリーS/Oエイジング7＋ ＋CLTもユリナリーS/O＋CLTと同様にベッツホームデリバリー（ロイヤルカナン公式）で買ったほうが安いです。動物病院に紹介してもらわないといけないですが、1度登録するとずっと利用できるので買いたい方は動物病院で紹介してもらって下さいね。

ちなみに、ユリナリーS/Oエイジング7＋ ＋CLTとユリナリーS/O＋CLTは公式サイトで買ったほうが安いとは言いましたが、ユリナリーS/Oノーマルシリーズと比べるとすごく高いので、個人的には猫が高齢になるまでは必要ない（買えない）かなと思います。

番外編：下部尿路疾患の猫にもあげられるおやつ！ユリナリーS/Oトリーツ

こちらは下部尿路疾患（特発性膀胱炎、ストルバイト結石症およびシュウ酸カルシウム結石症）の猫に食べさせられる唯一のおやつです。

療法食を食べさせている猫には、おやつがあげられないですよね。うちの猫も『ちゅーる』などのおやつを食べさせると血尿になってしまうので療法食のみを食べさせ、おやつはあげていません。

が！！こちらのユリナリーS/Oトリーツはあげれるのです♪

実は、ずっと猫におやつをあげられないことが可哀そうに思っていました。尿路結石の闘病中の猫だけでなく、健康な同居猫にもあげられないですし…。

ユリナリーS/Oトリーツ、食べてくれるかな？とドキドキしながらあげてみたところ…

ソッコーでなくなりました！！美味しいみたいで、良かったです。（原材料は鶏と七面鳥等）粒はかなり大きめですが、厚みがないので食べやすそうでした。

猫におやつをあげる必要はないという獣医さんもいますが、飼い主からするとやっぱりおやつはあった方がいいです。爪切り後のご褒美とか、病院へ行った後のご褒美にあげると猫がすぐ機嫌直してくれますしね♪うちではなくてはならないおやつになりました。

ユリナリーS/Oトリーツは、ただのおやつではなく療法食のおやつなので安心してあげられます。こちらはベッツホームデリバリー（ロイヤルカナン公式）が最安値ですよ。（送料がかかるので、おやつとしては値段がお高めです）

また、ベッツホームデリバリーは動物病院の紹介がないと買えないサイトなので、紹介はないけど猫が食べるかどうか試してみたい方は楽天などの通販サイトをチェックしてみて下さいね。（Amazonにはなかったです）

下部尿路疾患の猫にもあげられるおやつのお試しはこちら

ロイヤルカナン猫用ユリナリーの違い：まとめ

ロイヤルカナンで販売されている猫用ユリナリー製品の違いをまとめました。

ロイヤルカナンの猫用ユリナリーの違いは、食事療法食か・お肉味かお魚味か・ウェットフードは販売しているか・適した年齢は7歳以下か7歳以上か・ストレスに配慮しているかの5つです。

ユリナリー製品でどれを猫に食べさせるか迷う場合は

が良いかなと思います。

ただし、1回でも尿疾患になったフードをまた食べさせるのはやめたほうがいいと獣医さんが言っていましたので気をつけてください。

療法食でいちばん売れているユリナリーS/Oはこちら